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大鳳 (空母) : ウィキペディア日本語版
大鳳 (空母)[たいほう]

大鳳(たいほう)〔#達昭和18年3月pp.2-3『達第四十一號 川崎重工株式會社ニ於テ建造中ノ軍艦一隻ニ左ノ通命名セラル 昭和十八年三月五日 海軍大臣嶋田繁太郎 軍艦 大鳳(タイホウ)』〕〔「鳳」の字は改造空母につけられることが多く、正規空母では鳳翔と大鳳のみが例外である。〕は、日本海軍航空母艦。日本の空母としては初めて飛行甲板に装甲を張るなど技術的に最も発達をとげた艦であったが、1944年(昭和19年)6月19日、初陣のマリアナ沖海戦で米潜水艦の雷撃により航空機燃料が漏洩、引火して爆発・沈没した。わずか3カ月の艦歴だった。
== 開発経緯 ==
第二次大戦前、航空機の発達と共に海軍先進国(遠海への出撃を見越していた日英米)においては、艦隊決戦の主役は戦艦ではなく、より遠距離から攻撃できる航空機、すなわち空母が重要視されるようになっていた。しかし、空母は飛行甲板に1発でも爆弾が命中すると機能を失い、爆弾が飛行甲板を貫通して爆発すると致命傷となりうるという大きな欠点を抱えていた。例えば昭和10年頃の日本にある海軍大学校では、艦隊航空戦力の運用の一環として「航空アウトレンジ」に関する研究〔#丸2011年6月号71頁〕と同時に、飛行甲板の被弾によって機能不能となる空母の脆弱性も、深刻な問題として受け止められていた〔#丸2011年6月号70頁〕。このような状況下で開発が開始されたのが、大鳳型航空母艦である。
大鳳型の原型は1939年(昭和14年)に策定された第4次充実計画(通称マル4計画)において計画された排水量27000トン級航空母艦「W102」である〔。完成するまでは紆余曲折があった。昭和13年の大蔵省説明資料での初期案は、15.5cm砲6門を搭載する、かつて計画された「蒼龍原案」のような仕様であった〔。大鳳型が単独で前方に進出し、味方攻撃隊の中継基地になるという構想のため、敵艦隊との水上戦闘を考慮する必要があった為である〔。しかし航空機の高性能化に伴い、中継基地として使用する案は破棄され、通常の艦隊型空母として開発されることになった。この時点で船体は翔鶴型航空母艦を基にしつつ、それに装甲を張り巡らせた重防御を持つと構想された。大鳳型以前の日本空母の飛行甲板は、同時期のアメリカ海軍空母と同様にほとんど無防御だった。急降下爆撃機の発達により、爆撃によって空母の発着能力が容易に奪われてしまうことを憂慮した日本海軍は航空母艦の飛行甲板には装甲防御が必須であると考えられたが、航空機の大型化と高威力化する爆弾に対する限界も指摘され、その防御方法の検討には混乱を伴った〔川島まなぶ『日本海軍の航空母艦』46-47頁〕。この考えに基づき建造された本艦は、日本海軍が待望久しかった飛行甲板に装甲を施した空母、装甲空母でもあった。
なお、装甲空母としては1940年(昭和15年)にイギリス海軍が先んじてイラストリアス級航空母艦を竣工させている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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